ブログ

イギリス・ヴィクトリア朝の画家・ジョン・コリアの《ゴダイヴァ夫人》とチョコレートの《ゴディバ》

はっとするほど美しい絵ですね!

この絵のタイトルは《ゴダイヴァ夫人》

作者はジョン・コリアというイギリスの画家です。

ゴダイヴァ夫人(Lady Godiva)は11世紀イングランドの女性で、領主である夫の圧政を諌めるため、コヴェントリーの街を裸で馬に乗って行進したと伝えられています。

彼女の勇気ある行動のおかげで、市民たちは重税から逃れることができました。

ゴダイヴァ夫人は実在の女性ですが、このストーリーは伝説のようです。

ところでベルギーのチョコレートブランド・ゴディバ(GODIVA)の名前とロゴはこのゴダイヴァ夫人の伝説に由来しており、

GODIVAの公式HPによれば:

ゴディバの創始者ジョセフ・ドラップスと妻ガブリエルは、レディ・ゴディバの勇気と深い愛に感銘し、1926年ベルギーに誕生した自らのブランドに「ゴディバ」の名を冠しました」

と言うことです。

なんだか、ゴダイヴァだったりゴディバだったりちょっとややこしいのですが、Godivaの発音が英語だと「ゴダイヴァ」でベルギーの公用語フランス語だと「ゴディバ」なんですね。

《ゴダイヴァ夫人》(Lady Godiva)
1897年 油彩/カンヴァス 142.2 x 183 cm
ハーバート美術博物館(Herbert Art Gallery and Museum)
コヴェントリー(Coventry) イギリス

 

【広告】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

作者のジョン・コリアはイギリスの画家です。
1850年生まれですから、ラファエル前派のミレイ(1829 – 1896)やロセッティ(1828 – 1882)より少し後の世代の画家です。

日本ではほとんど知られていませんが、イギリスでは著名な肖像画家で、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーには彼の描いた著名人の肖像画が16点も所蔵されています。


ジョン・コリア作 《チャールズ・ダーウィン》
1883年 油彩/カンヴァス 125.7 x 96.5 cm
ナショナル・ポートレート・ギャラリー、ロンドン

また、テート美術館にも彼の作品が2点所蔵されています。


ヘンリー・ハドソンの最後の冒険
1881年 油彩/カンヴァス 214.0 x 183.5 cm
テート美術館

【広告】

ピックアップ記事

  1. 第60回を記念して、プロトマニア『絵画鑑賞白熱講座』の全60テーマをご紹介します…
  2. ゴッホ展(上野の森美術館)のコンセプトから《ピンクの桃の木(モーヴの思い出)》を…

関連記事

  1. ブログ

    《みちのくいとしい仏たち》展、オススメです!

    《みちのくいとしい仏たち》展、オススメです!みなさん、こんにち…

  2. ブログ

    ルノワール 《アルジェリア風のパリの女たち》

    今日ご紹介するルノワールの絵はこれです。《アルジェリア風の…

  3. ブログ

    ルノワール 《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞闘会》

    ルノワール(1841 - 1919)《ムーラン・ド・ラ・ギ…

  4. ブログ

    東京都美術館で《マティス展》が絶賛開催中!

    東京都美術館で《マティス展》が絶賛開催中!2023年4月2…

  5. ブログ

    《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》ハイライト作品紹介(5)《石膏像のある静物》

    《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》(東京都美術館)から♪…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

スポンサーリンク

スポンサーリンク

  1. ブログ

    東京都美術館の《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》まもなく終了です!…
  2. 未分類

    対話型鑑賞(VTS)ファシリテーター養成講座(1日コース) 9月21日実施 受講…
  3. ブログ

    ロートレック《マルセル》から三菱一号館「1894 Visions ルドン、ロート…
  4. ブログ

    《没後90年記念 岸田劉生展》始まる! 私的、鑑賞のポイント
  5. ブログ

    ゴッホ展(上野の森美術館)のコンセプトから《ピンクの桃の木(モーヴの思い出)》を…
PAGE TOP