ブログ

アートミステリー小説 私的おすすめ 《楽園のカンヴァス》 原田マハ著

先日のブログでご紹介したアートミステリー小説 私的ランキング第2位《楽園のカンヴァス》(原田マハ著)は、私の絵画鑑賞講座に参加される方の中にも「読みました。面白かったです!」という方が多いですね。

主人公が地方の美術館で監視員をしている女性(実は過去新進気鋭の美術史研究者)、その主人公にからむのがMoMA(ニューヨーク近代美術館)の昇進意欲に満ちたアシスタント・キュレーター、そして二人を引き合わせることになるのがスイスのバーゼルにある美術財団の創設者で伝説のアート・コレクターということで、MoMAや地方有名私立美術館の話が出てきたり、地方新聞の文化事業部の部長の話で展覧会の仕組みに少し触れたりとアートや展覧会に興味のある方にはなかなかエンタメ性に富んでいます。

そして、バーゼルの地で伝説のコレクターによって主人公の二人に提示されるのが、ニューヨークのMoMAにあるはずのアンリ・ルソーの代表作《夢》!とミステリー度も抜群です。これだけでも面白く読めそうです!

アンリ・ルソー 《夢》 油彩/カンヴァス 204.5 x 298.5 cm                                                                                  1910年 MoMA(ニューヨーク近代美術館)

小説の中ではときどき時代がスリップして、アンリ・ルソーその人やこの《夢》の画中で裸でソファーに横になっている女性ヤドヴィカも登場します。

ところでMoMAと言えば、最近話題の対話型鑑賞VTS(Visual Thiking Strategies)の原型 となったVTC(Visual Thinking Curriculum)が開発された対話型鑑賞の原点のようなところですね。

【オンライン対話型鑑賞のプラットフォーム】では様々な絵画鑑賞プログラムやイベントを開催しています。

講座の開催スケジュール(プロトマニア)

講座の開催スケジュール(vts-platform)

 

【広告】

 

ピックアップ記事

  1. ゴッホ展(上野の森美術館)のコンセプトから《ピンクの桃の木(モーヴの思い出)》を…
  2. 第60回を記念して、プロトマニア『絵画鑑賞白熱講座』の全60テーマをご紹介します…

関連記事

  1. ブログ

    パウル・クレーのチュニジア旅行《色彩画家宣言》と第一次世界大戦の勃発

    パウル・クレーのチュニジア旅行《色彩画家宣言》と第一次世界大戦の勃発…

  2. ブログ

    《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》ハイライト作品紹介(7)《善きサマリア人(ドラクロワ…

    《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》(東京都美術館)から♪…

  3. ブログ

    おすすめ情報!!「アート&コミュニケーションで鍛える 先がみえない時代のサバイバル術」

    日本における「対話によるアート鑑賞」普及最大の功労者、京都造形芸術大学…

  4. ブログ

    エドゥアール・マネ  《草上の昼食》

    今日の作品エドゥアール・マネ(1832 - 1883)《草上の…

  5. ブログ

    大人の絵画鑑賞としての対話型鑑賞(≒VTS)を考える。(メイン・ストーリー)

    今日は、《大人の絵画鑑賞としての対話型鑑賞を考える》の本編(メ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

スポンサーリンク

スポンサーリンク

  1. ブログ

    夏にちなんだ絵:放浪の天才画家・長谷川利行の《水泳場》板橋区立美術館
  2. ブログ

    《ボテロ展 ふくよかな魔法》に行ってきました!
  3. 講座開催のお知らせ

    第113回 『絵画鑑賞白熱講座』 近代ロシア絵画(2)リアリズムから印象主義へ …
  4. 講座開催のお知らせ

    【オンライン講座のお知らせ】【対話型アート鑑賞講座】国際美術展のプロと鑑賞する …
  5. ブログ

    SOMPO美術館 《ゴッホと静物画》展から ゴッホの《靴》について
PAGE TOP