ブログ

《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》ハイライト作品紹介(2)《黄色い家》

《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》(東京都美術館)から♪♪♪

昨日ご紹介した《夜のプロヴァンスの田舎道》につづいて本日ご紹介するのは《黄色い家》です。

黄色い家(通り)
1888年9月
油彩/カンヴァス 72 x 92 cm
ファン・ゴッホ美術館

東京都美術館で開催中のゴッホ展のサブタイトルは《響き合う魂 へレーネとフィンセント》です。

「ヘレーネって誰?」って感じでよくわからないですよね。

ヘレーネさんはゴッホと直接関係があった人ではなくて、ゴッホの死後に実業家のだんなさんと共に彼の作品をすごい勢いで収集したコレクターの人です。クレーラー=ミュラー夫妻ですね。

世界でゴッホをたくさん所蔵している美術館と言えば、まずファン・ゴッホ美術館、そしてヘレーネさんのコレクションを美術館にしたクレーラー=ミュラー美術館です。

クレーラー=ミュラー美術館で有名なゴッホの作品といえば、《アルルの跳ね橋》、《花咲く桃の木》、《夜のカフェテラス》などがありますが。今回の展覧会には来ていません。

その代わりなのか、ファン・ゴッホ美術館から貸し出されているこの《黄色い家》がメイン・ヴィジュアルのひとつになっています。

ヘレーネさんという軸からははずれている気もしますが、ゴッホの代表作ですからこれはこれでありがたいですね!

この絵に描かれている《黄色い家》は、アルルでゴッホが住んだ家です。

向かって右側緑の鎧戸のある方がゴッホの家。
左側のピンクの日よけが下がったところは、ゴッホが食事に行ったレストランです。
ちなみに、ゴッホがひまわりの絵を描いたのは、この家にゴーギャがやってくることになり、ひまわりの絵で壁を飾って彼を喜ばせようと思い立ったからなんですね。

それにしても、タイトルどおり家が黄色いのはもちろんですが、通りも黄色です。その黄色と空の鮮やかな青との対比が印象的です。

そう言えば、《夜のカフェテラス》でも黄色と青の対比が鮮やかです。

アルル時代のゴッホのテーマカラーは「黄色と青」だったと言えそうです。

【広告】

ピックアップ記事

  1. ゴッホ展(上野の森美術館)のコンセプトから《ピンクの桃の木(モーヴの思い出)》を…
  2. 第60回を記念して、プロトマニア『絵画鑑賞白熱講座』の全60テーマをご紹介します…

関連記事

  1. ブログ

    「絵を見る力」を鍛えて絵画鑑賞を本当の趣味にしよう!

    展覧会が大好き。だけど、「絵画鑑賞が趣味です!」と言うのに…

  2. ゴッホ 種まく人

    ブログ

    《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》ハイライト作品紹介(3)《種まく人》

    《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》(東京都美術館)から♪…

  3. ブログ

    大人の絵画鑑賞としての対話型鑑賞(≒VTS)を考える。(メイン・ストーリー)

    今日は、《大人の絵画鑑賞としての対話型鑑賞を考える》の本編(メ…

  4. ブログ

    東京都美術館の《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》まもなく終了です!!!

    東京都美術館の《ゴッホ展》(12月12日まで)雑感《ゴッホ展 響き…

  5. ブログ

    ゴッホ展(上野の森美術館)のコンセプトから《ピンクの桃の木(モーヴの思い出)》を連想したこと。

    ただいま東京、上野の森美術館でゴッホ展が開催中です。(2019年10月…

  6. ブログ

    第11回のテーマ:ティツィアーノとヴェネツィア派 / 《これまで誰も教えてくれなかった『絵画鑑賞…

    第11回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞入門講座』》は2…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
  1. 講座開催のお知らせ

    話題の展覧会・鑑賞講座  《藤田嗣治 絵画と写真》展 (東京ステーションギャラリ…
  2. 講座開催のお知らせ

    【対話型鑑賞(VTS)】のファシリテーター養成集中講座 (2日間) 10月12日…
  3. ブログ

    《没後90年記念 岸田劉生展》始まる! 私的、鑑賞のポイント
  4. 講座開催のお知らせ

    第122回 絵画鑑賞白熱講座 大正の洋画(3)夭折の天才 村山槐多と関根正二
  5. 講座開催のお知らせ

    話題の展覧会・解説と鑑賞講座  《ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢》 9月20…
PAGE TOP