《ゴッホ展 響きあう魂 ヘレーネとフィンセント》(東京都美術館)から♪♪♪
東京都美術館で《ゴッホ展》が始まりました!
東京展のあとは福岡市美術館、名古屋市美術館へと巡回ですね。
この展覧会のメイン・ヴィジュアル(目玉作品)は《夜のプロヴァンスの田舎道》です。
ゴッホ 《夜のプロヴァンスの田舎道》
1890年 油彩/カンヴァス 72 x 91.5 cm
クレーラー=ミュラー美術館
そう言えば、一昨年から昨年にかけて上野の森美術館で開催された《ゴッホ展》(兵庫県立美術館へ巡回)の目玉作品も《糸杉》(2枚目) でした。もっとも、そちらはメトロポリタン美術館の糸杉でしたが、なんかデジャ・ヴな感じ。
いずれにしろ、2年続けてゴッホの《糸杉》を見られるなんて最高ですね!
二度あることは三度あるで、来年はニューヨーク近代美術館の《星月夜》が日本にくるなんてことがないかなあ…..
ということで、《糸杉》はサン=レミ時代のゴッホのもっとも重要な主題です。
ところが、糸杉はゴッホがその魅力に気づいて絵にするまで、絵画の主題としては重要視されていませんでした。
ゴッホは糸杉の魅力に気づいた最初の画家なんですね。
彼は糸杉の魅力を弟テオに宛てた手紙の中で次のように語っています。
「あいかわらず糸杉のことで頭がいっぱいだ。糸杉をひまわりと同じように描いてみたい。これまでだれもそんな風に糸杉を絵にしていないのが不思議なくらいだ。糸杉の線もプロポーションも美しい。古代エジプトのオべリスクを見るようだ。そして緑色がなんとも上品なんだ」
オベリスクというのは古代エジプトの記念碑です。
パリのコンコルド広場にある先の尖った高さ23メートルもある石柱を思い出す方も多いのではないでしょうか?
ヨーロッパでは、糸杉は死の象徴で墓地によく植えられます。他方樹勢が強く生命や豊穣のシンボルとも言われます。ゴッホは糸杉にその両方を見ていたのかもしれませんね。
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