9月27日(日)のプロトマニア・アート・レクチャーのご案内です。(オンライン開催)
第74回《〜これまで誰も教えてくれなかった〜『絵画鑑賞白熱講座』》
パリで逝った夭折の天才画家 佐伯祐三

リュクサンブール公園 1927年 田辺市立美術館
前回の長谷川利行に続き、日本の洋画家を鑑賞します。
とりあげるのは、わずか30歳でパリに客死した佐伯祐三です。
佐伯祐三は1898年(明治31年)に大阪のお寺の息子として生まれました。旧制北野中学を卒業して、東京美術学校に進みます。たまたまですが、私の高校の先輩です。

ノートルダム 1925年
大阪府立北野高等学校旧蔵
佐伯祐三(1898 -1928)と長谷川利行(1891-1940)はほぼ同年代の画家です。ともに関東大震災(1923年、大正12年)を経験しています。とは言え、二人にほとんど接点はありません。あるとすれば、1926年にパリから一時帰国した佐伯が里見勝蔵や前田寛治と設立した一九三〇年協会の第2回展に、長谷川利行が一般公募で3点出品して入選しているくらいです。ただ、この3点を「佐伯が大いに好んだ」と前田寛治が展覧会評に書いています。天才は天才を知るということでしょうね。
住む家もなく独りで放浪し、独学で東京の街並を描いた長谷川利行。東京美術学校を卒業し、若くして妻子を連れてパリに渡り、異邦人としてパリの街角を描くことと格闘し、30歳で燃焼した佐伯祐三。ともに「日本人の油絵」を創造することに人生を費やした天才画家です。
次回の講座では、長谷川利行の絵を思い出しながら、新たな視点で佐伯祐三の創造の軌跡をたどりたいと思います。

テラスの広告 1927年
アーティゾン美術館
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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力が自然に身につく楽しい講座です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたかどう見るか、そしてそれを どう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」 の 寺子屋スタイルで学びます。
※ 通史的な講座ではありませんので、いつからでも、興味のある画家の講座の時だけでも、 お気軽にご参加ください。
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講師: 国際美術展プロデューサー 中尾陽一
日程 : 2020年 9月27日(日) 13:00 〜 15:30 (途中休憩有り)
参加費: 4000円
場所 : 新型コロナの感染状況を考慮して当面オンライン(ZOOMを使用)での開催となっております。
予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお問い合わせ、お申込みください。
e-mail: yoyoa@mac.com phone: 090-2469-4450(荒川)
※プロトマニアのHPからも簡単にお申し込みいただけます。
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