ボンジュール!こんにちは。
史上初、10連休のゴールデンウィークでしたが、いかが過ごされましたか?連休中には新しい令和の時代が始まりました。
連休直前には《クリムト展 ウィーンと日本1900》と《ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道》という同じ時代をあつかった二つの話題の展覧会がほぼ同時に始まりました。前者はクリムトの没後100年記念、後者は日本・オーストリア外交樹立150周年記念を打ち出しています。
ところで、クリムトとシーレは同じ1918年に亡くなっています。クリムト55歳、シーレは28歳でした。シーレはまさしく夭折の天才画家ですが、28年の短い生涯にもかかわらず300を超える油彩画、2000点超の水彩・素描を残しています。もちろん作風が違えば制作時間も異なりますが、あの頑強で制作意欲旺盛なクリムトが残した油彩画が220点あまり、素描は4000点以上と言われていますから、シーレの速筆、多作家ぶりは驚異的です。ちなみにクリムトとシーレは直接の師弟関係ではありませんが、17歳でクリムトに出会ったシーレがクリムトに私淑し、クリムトもさまざまな形でシーレを援助しました。
第60回は、シーレがクリムトの影響下からどのように抜けだし、あの独特な生と性と死の世界を構築して行ったのかを、クリムト作品との比較を通して検証しつつ、100年前に若きシーレが辿り着いた人間の魂と肉体、生命の有り様の表現を見ていきます。シーレの作品世界が、100年後の世紀末を経た今を生きる私たちにどう映じるのか、さまざまな感想、議論が出てくることを期待しています。
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※ この講座は絵の知識を競うものではありません。絵を見る力が自然に身につく楽しい講座です。
※ いわゆる美術史の流れを知らなくても、その場で向き合った絵をどう感じたかどう見るか、そしてそれをどう自分の言葉にするかを「わいわいがやがや」 の寺子屋スタイルで学びます。
※ 通史的な講座ではありませんので、いつからでも、興味のある画家の講座の時だけでも、お気軽にご参加ください。***********************************************************************************
講師: 中尾陽一
日程 : 2019年 5月26日(日) 13:00 —15:30
参加費: 4000円
場所 : プロトマニア
[東京メトロ九段下駅 3b 出口(北の丸スクエア)より徒歩2分]
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-12-5 市田ビル6F
予約・お問合せ : お名前と日中のご連絡先を添えてメールまたはお電話でお申込みください。
e-mail: yoyoa@mac.com
phone: 090-2469-4450(荒川)
※メールでお申し込みいただきましたら確認の返信メールを送らせていただきます。
※プロトマニアから返信メールが届かない場合は、大変恐れ入りますがお電話でお問合せください。
※プロトマニアのHPからも簡単にお申し込みいただけます。
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自画像 1912年

母と娘 1913年

死と乙女 1914-1915年
2016年に公開されて話題を呼んだシーレの伝記映画「死と乙女」のタイトルにもなった作品。
シーレの長年のモデルであり彼にもっとも尽くした恋人でもあったヴァリー・ノイツェルとの別れを描いています。当初、「男と女」というタイトルでしたが、シーレのもとを去って従軍看護婦となったノイツェルの死を知ったシーレがタイトルを変更したことになっています。
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