アメデオ・モディリアーニ 入門
20世紀の初頭、《芸術の都パリ》を目指して世界中から集まってきた若き芸術家たち。彼らはボヘミアンな生活を送りながらも真摯な創作活動にいそしみました。人は彼らをエコール・ド・パリと呼びます。
さまざまな伝説に彩られたエコール・ド・パリの画家たちの中でも、モディリアーニの人生は最も異彩を放っています。彼は《モンパルナスの貴公子》と呼ばれたほどの美男ぶりで女性と浮名を流す一方、貧困にあえぐ生活の中で酒に溺れ、若妻ジャンヌと幼い女の子をのこし、35歳の若さで亡くなります。
残された身重のジャンヌは彼の死の2日後にアパルトマンの6階から投身自殺してしまいます。この時、彼女はわずか21歳でした。
そしてモディリアーニの死後、なかば創造された伝説的生涯のストーリーも手伝って、彼の評価は急速に高まります。《呪われた画家》と呼ばれる由縁です。
この入門講座では、モディリアーニの作品を鑑賞しながら、伝説に彩られた画家の実像にも迫りたいと思います。
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