現在公開中の映画《レンブラントは誰の手に》にちなんでオランダ黄金時代を代表する巨匠レンブラントの入門講座を開催します。
レンブラントと言えば、みなさんがすぐに思い出すのは《夜警》ですよね。レンブラントが36歳の時に描いた 379.5 x 453.5 cm の大作です。《夜警》というタイトルで知られていますが、実は昼の情景を描いた絵です。《夜警》は、絵の表面に塗られたワニスの黄変で画面が暗くなってしまったことによる誤解にもとづく通称なんですね!
この入門講座では、まずレンブラントの革新性と特徴のつまった《夜警》の鑑賞を行います。その上で、レンブラントのバロック的な明暗効果の強い劇的な作風から、晩年の内省的な人物像への変遷を、彼の人生とともにたどりたいと思います。
講座は2部構成です。まず、レンブラントの代表作1点をVTS(Visual Thinking Strategies)というメソッドで鑑賞し、作品や画家に対する理解を深めます。VTSは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された手法で、1枚の絵をグループの対話を通して鑑賞します。最近では、ビジネスや敎育の分野でも大変注目されています。
次に、レンブラントの初期から晩年まで、画風の変遷がわかる作品を20〜30点鑑賞します。当時の写真やエピソードをご紹介しつつ、みなさんの感想をヒントにして、レンブラント・ワールドへの扉を開きます。
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