これまで美術館向けの展覧会を60位上手がけてきた国際美術展プロデューサーが「絵をしゃべろう!」をコンセプトにファシリテートする絵画鑑賞のオンライン講座です。
美術の歴史的流れや、作品にまつわるエピソードまで聞きながら、講師、参加者と一緒に対話しながら絵画を鑑賞します。
みんなで絵を話すシーンが増えたら、きっと世界は素敵になる♪ 人の感想を聞くだけでも、今までにない刺激や発見がありますよ。
初めての参加も大丈夫(しゃべらないで参加ももちろんOKです)。
自宅にいながら、みんなで複数の作品を見て、絵画を楽しみましょう!
今回は、ムーラン・ルージュのポスターや絵画で有名なロートレックを取り上げます。
トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は19世紀末パリの歓楽街モンマルトルを自らのアトリエとし、そこに生きた人々の真実の姿を、鋭い観察力と卓越したデッサン力で活写しました。
ロートレックは37年という短い生涯の間に、数多くの油彩画の名作を残しましたが、他方で実用的なポスターを大芸術の域にまで高めたことでも有名です。まさに今、三菱一号館美術館の《1894 Visions ルドン、 ロートレック展》で彼の作品が見られますね。
ロートレックと言えば、まず「ムーラン・ルージュ」のポスターを思い浮かべる人も多いと思います。当時、大成功をおさめたそのポスターには人気の踊り子「大食らいのラ・グーリュ」や彼女の踊りのパートナー「骨なしヴァランタン」が特徴のある姿で永遠の命を与えられています。今回のロートレック入門では、彼の油彩とポスターの代表作を鑑賞しながら、世紀末パリの雰囲気も楽しみたいと思います。
講座は2部構成です。まず、ロートレックの代表作1点をVTS(Visual Thinking Strategies)というメソッドで鑑賞し、作品や画家に対する理解を深めます。VTSは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された手法で、1枚の絵をグループの対話を通して鑑賞します。最近では、ビジネスや敎育の分野でも大変注目されています。
次に、ロートレックの初期から晩年まで、画風の変遷がわかる作品を20〜30点鑑賞します。当時の写真やエピソードをご紹介しつつ、みなさんの感想をヒントにして、ロートレック・ワールドへの扉を開きます。

ムーラン・ルージュの舞踏会 1890年
画面中央で踊っているのが、当時のムーラン・ルージュの人気者「おお喰らいラ・グーリュ」と『骨なしヴァランタン』
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