殺人者にして画壇の革命児
ルネサンス末期にあらわれた画壇の風雲児カラヴァッジョ:絵画の明暗と人生の明暗
ルネサンス末期に登場したカラヴァッジョ(1571 – 1610)は、抜群の描写力をもとに独自の劇的な光と陰の構成による数々の聖書の場面を描き、ルネサンスからバロックへの道を大きく切り開いた革新者です。
一方、私生活では生来のかぶき者で、粗暴な行動に明け暮れ、あげくの果てに殺人まで犯してお尋ね者になってしまいます。
カラヴァッジョの人生は、極端な明暗により劇的な効果を演出した彼の絵画と重なりますね。
本来であれば、国立新美術館で10月21日から開催されるはずだった「カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展」は延期となってしまいました。新しい会期の発表が待たれますが、ひとあし先に、この講座でごいっしょにカラヴァッジョの「光と闇」の世界を堪能しましょう!

キリストの埋葬 1603-04年 ヴァティカン美術館

聖マタイの召命 1600年 サン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂

女占い師 1598-99年頃 ルーヴル美術館
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