ウィーン世紀末を代表するグスタフ・クリムト(1862-1918)。クリムトより28歳若いシーレは、クリムトの薫陶を受けながらもクリムトとはまったく違う作風でウィーン美術界を席巻し始めます。そのクリムトが1918年2月に55歳で急逝したあと、彼の後を継ぐのは若きシーレだと思われましたが、同じ年の10月にシーレもスペイン風邪で28歳の短い人生を閉じてしまいます。
しかし、シーレは10年にも満たない短い画業の間に、300を超える油彩と2000あまりの水彩・素描という膨大な数の作品を残しました。クリムトの装飾性を排し、神経質で挑戦的な線描で描かれた自画像や女性像は、彼の生き様と相まって、現代のわたしたちの感性を揺さぶります。
映画「死と乙女」でも話題になった28歳で夭折したエゴン・シーレのスキャンダラスな生き様と心を揺さぶる作品群をオリジナルな対話型鑑賞法で楽しみましょう!

死と乙女 1915年
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