今回は、パウル・クレーをとりあげます。
クレーは日本人にとって大変なじみの深い画家です。これまで数多くのクレーの展覧会が開催されてきました。
一見ユーモラスで可愛らしいクレーの絵ですが、その裏には彼のたゆまない『造形思考』がたくさん詰まっています。クレーの作品が、20世紀の多くの画家たちにインスピレーションを与えたと言われる由縁です。
この入門講座では、クレーの絵の美しい色彩と、独特な線で描かれた形の魅力を堪能します。その上で、クレーの絵の魅力について、皆さんとおしゃべりしながら、彼の『造形思考』の扉を少し開いてみたいと思います。
講座は2部構成です。まず、クレーの代表作1点をVTS(Visual Thinking Strategies)というメソッドで鑑賞し、作品や画家に対する理解を深めます。VTSは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された手法で、1枚の絵をグループの対話を通して鑑賞します。最近では、ビジネスや敎育の分野でも大変注目されています。
次に、クレーの初期から晩年まで、画風の変遷がわかる作品を20〜30点鑑賞します。当時の写真やエピソードをご紹介しつつ、みなさんの感想をヒントにして、クレー・ワールドへの扉を開きます。
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