今回は、フランス象徴主義を代表するギュスターヴ・モローの入門講座です。
モロー(1826 – 1898)は印象派とほぼ同時代の画家です。しかし、作風は正反対、モネたち印象派の画家が自然観察をもとに光の効果を追求したのに対し、モ
ローは神話や聖書の主題を借りて、人間の内面世界に目を向けて、独特の幻想芸術を生み出しました。
《一角獣》 1885年 ギュスターヴ・モロー美術館モローの代表作《出現》はサロメの物語のクライマックス・シーンを描いたものですが、従来から描かれてきた洗礼者ヨハネの切り取られた首がお盆の上にのせられているという表現ではなく、ヨハネの首が空中に浮遊した構図になっています。
そこに後々、オスカー・ワイルドがファム・ファタル(男の運命を狂わせるような運命の女)の典型として創り出した《サロメ》の物語の源泉があるとも考えられます。
《出現》 1876年 オルセー美術館
絵を見て対話しながら、ごいっしょにモローの幻想世界を楽しみましょう!
講座は2部構成です。まず、モローの代表作1点をVTS(Visual Thinking Strategies)というメソッドで鑑賞し、作品や画家に対する理解を深めます。VTSは、もとはニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された手法で、1枚の絵をグループの対話を通して鑑賞します。最近では、ビジネスや敎育の分野でも大変注目されています。
次に、モローの初期から晩年まで、画風の変遷がわかる作品を年代順に鑑賞します。当時の写真やエピソードをご紹介しつつ、みなさんの感想をヒントにして、モロー・ワールドへの扉を開きます。
対象者と魅力
▼こんな方におすすめです
・絵画鑑賞に興味がある方、始めたい方
・絵画やアートに興味がある方、誰かと語りたい方
・感性を育みたい方
・対話型鑑賞やVTSに興味がある方
▼こんなことが体験できます
・みんなで絵を見て対話するだけで、とても楽しい
・人の感想を聞くだけでも、今までにない刺激や発見がある
・絵画の魅力が理解できる、感じられる
・自分の感性、美意識に気づける
▼内容を振り返るテキスト
・画家の基礎情報
・紹介する全作品とリスト
・鑑賞を深める工夫
・鑑賞オススメポイント
テキストのイメージ(サンプルです)
タイムテーブル(予定です)
20:25ー20:30 Peatixログイン状態でZoomでログイン
20:30-20:40 イントロダクション
20:40-21:10 代表作をVTSで鑑賞
21:10-21:55 年代順に作品を見て話す
21:55-22:00 感想の共有
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